野菜ソムリエノート

ワークショップ「桃」に参加しました

日本ベジタブル&フルーツマイスター協会のベジフルメンバーズクラブのワークショップに参加しました。
桃はなんだかんだいって高級なイメージがありますので、一挙に食べ比べることが出来るので、とても楽しみでした。(2007.8.3)

桃についての講義

会場に入ると、ふんわりと上品な桃の甘い香りが漂っていました。
しかしながら、キウイの時と違って、まずは1時間広義がありました。
講師は、JA山梨のベジタブル&フルーツマイスターの方。
桃を愛して活動してらっしゃるんだなーということが、講義を通じてよく判りました。

桃は山梨!?

平成17年度の生産量は、なんと山梨がダントツ1位!
個人的な感覚だと、山梨、和歌山、岡山で拮抗してるのかなあと思ってたのですが、2位の福島の倍の生産量を山梨は誇っていたのでした。
桃太郎のイメージが強いのか、私が九州の出身だからなのか、岡山って6位だったのに驚きました。

盆地である山梨は、とても桃の栽培に適した地形・気候を持つため、よい桃がたくさん採れるのだそうです。
各都道府県に山梨が農業の技術提供をして、全国的に桃栽培が盛んになったとかで、各盆地では是非美味しい桃栽培に注力して頂きたいものだなあ、と勝手ながら思いました。

余談ですが、配布されたJA全農やまなしの資料に「桃はやまなし」とタイトルがついていて、しかも英語のタイトルで「peach is yamanashi」と書いてあり、思わず突っ込みを入れたくなりました。
しかし、それほど「桃といえば山梨しかありえないでしょう、えっへん」と云う自負の表れだなあと、微笑ましくなりました。

原産地は、中国の黄河上流地帯ですが、ヨーロッパへはペルシア経由で伝わったため、英名のpeachはペルシアが語源なんだとか。面白いなあ、そのものを指す言葉じゃなかったんですね。

栽培〜収穫

枝の剪定も加えると、8つのプロセスを経て、収穫となります。
気が遠くなるほどの、手作業が続くので、多少桃が高価な果物となるのも、納得してしまいます。

農薬について気になる処ですが、山梨では交信かく乱剤が積極的に使われていて、農薬の使用を抑えているそうです。桃の害虫をかく乱して、繁殖を防ぐことで、被害を抑えようというものです。

美味しい桃の見分け方のポイントは3つ。
1.形・・・縫合線を中心に、ふっくらと綺麗な形に整っていること。
2.色・・・青みが無く、全体的に色が回っていること。白い品種もあるので、必ずしも赤いと良いわけではない。
3.果点(斑点のようなもの)があると、太陽をよく浴びたしるしなので、おすすめ!

また、購入する産地で2,3日晴れが続いていたら、状態のよい桃が採れているそうです。これからはお天気にも気を配って、桃を購入するといいかもしれませんね。
裏技的な話になりますが、試食をさせてくれていると、味に絶対的な自信があるとみてよいでしょう。
柔らかい果汁たっぷりの桃がお好きな方は、7月一杯まで荷で回る品種を、固めがお好みの方は、8月以降のものがおすすめです。

桃の話あれこれ

桃の木は、人間と同じで個性があると云うお話も興味深かったです。桃とたくさん接した生産者さんのお話だそうです。ちょっと温かい気持ちになりました。

山梨の方々は、皮ごと食べると云われていますが、実際には固めの桃をそのままガブリといくそうです。柔らかい桃だとどうしても皮だけが口の中に残ってしまいますよね。納得です。

この日は、一宮JA秘伝の!?桃のシロップ漬のレシピも配られました。
各家庭によってそれぞれの作り方があるそうで、一例とのことですが、そういえば私も瓶詰めのシロップ漬の桃を以前頂いたことがあり、缶詰とは違う何処か新鮮な風味の美味しさに驚いたことがあります。

食べ比べ

今回は、11種類の品種の食べ比べをしました。
その前に、おまけで講師の方が「是非食べてほしい」ともってきてくださった、地元の方々が皮ごと食べてる、実の硬い一宮白桃が配られました。
さっくりして、さっぱりしていて、これはこれでとても美味しいです。パシッと歯に当たる噛み応えもあり、講師の方が勝手に「りんごもも」と名づけて親しむ理由も判ります。

食べ比べてみて、私が気に入ったのは、大和白桃(岡山県)でした。
甘味と酸味と果汁とのバランスが好みでした。

黄桃の黄美娘(きみか)も、独特にねっとりして美味しかったですが、基本的に白桃系がこの日は好きだなあと感じました。

どれも基本的に美味しく、桃天国のひとときを過ごすことが出来ました。幸せ・・・。

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