居酒屋さんで、複数の味噌と野菜の食べ比べを出してくれるなんて、世間の野菜に関する関心の高さを反映したメニューだなあと感動しました。(2008.4.8)
ドリンクメニューを眺めていて、トマトのお酒があることに吃驚!
お店の方のお勧めどおり、まずは味を確かめるためにロックで。
無色透明なので、無味無臭のような錯覚を起こしがちですが、なんと! 香りも味も、しっかりトマトなんです。しかも香りは、ちょっと青いトマト、味は熟した赤いトマト。これは衝撃的でした。
トマトジュースは苦手なのですが、トマトリキュールは、トマトの美味しさが凝縮されていて、とても美味しく感じました。蒸留されているからなのでしょうか。
カゴメのトマトを使用しているとのこと。
これは野菜好きにはお勧めしたい一杯です。
お通しの菜の花が季節感を出していて、嬉しかったです。
長芋のバター醤油焼きもお店の方のお勧めに従って軽い気持ちで頼んでみました。
これが大ヒット。
タイムか何かのハーブ風味が付いていましたが、香ばしい醤油とコクのあるバターが、淡白な長いもの味を膨らませていました。
イモ類と油脂分の相性の良さを、改めて認識しました。
じゃがバターに始まり、フライドポテト、ポテトチップス、大学芋、芋ケンピ・・・。
カロリーを考えると罪作りなメニューではありますが、一皿で満腹感を得られるのであればかえってトータルで考えるといいのかもしれません。
まあとにかく、美味しいものを食べるときにはあまり気にしないことにしています。
15品目野菜の摩り卸しドレッシング鉢です。
鉢の中のレタス類や生ハム、豆腐よりもドレッシングがむしろ主役といってもいいくらい。
トマト・人参・大根・胡瓜・玉葱・牛蒡・蓮根・大葉・長芋・生姜・パプリカ・林檎・セロリ・パセリ・シークワーサーを丸ごと摩り下ろしたドレッシングは、なかなか真似できません。贅沢です。
酸味が強く、さっぱりとサラダが仕上がっていました。
16種類の野菜を6種類の味噌に付けて頂く1品。
このボリューム感、プレゼンテーションの楽しさに、学ぶ処が多いなあと感心してしまいました。
ごぼう、九条葱、大根、二十日大根、棒生姜、茄子、胡瓜、きゃべつ、エシャレット、かぶ、長芋、セロリ、アスパラ、おくら、里芋、人参の野菜を、京都の黒豆もろみ味噌、岡山の紅こうじ味噌、東京の江戸甘味噌、鹿児島の高倉味噌、大阪の金山寺味噌、新潟の越後味噌にあれこれと付けては楽しみました。
にんにくはメニューになかったのですが、添えられていて頑張ってかじってみましたが、慣れないために断念。。。
九条葱は、他の野菜の前後に食べてつーんとする後味の中にも漂う甘みを楽しんでみましたよ。
にんじんやきゃべつ、きゅうり、セロリは安心感があります。
初めて知った高倉味噌は、殆ど大豆のままなので、里芋やおくら、山芋などの粘り気のある野菜を荒く刻んだ中に一緒に混ぜてみたいなあと思いました。
黒もろみ味噌はどの野菜に付けても、最も好みだなと感じました。
こういう一皿があると、銘銘に好みが分かれたりして面白いですね。
このほかには、おつくりなどを頼んで、稲庭うどんのジャージャー麺で〆とし、デザートへ臨みました。
私が選んだデザートは、苺のせチーズダンジュ。
クレームダンジュに、フレッシュないちごを乗せたものです。
往々にして、ベリーのソースがかかっていることが多いこのデザート。チーズ部分は大好きなのですが、ベリーのソースが大抵甘すぎたりして、好みでないことが多く、残念な気持ちになることもあります。
が、潔くこれには生のいちごがちょこんと乗っています。甘いベリーソースに悩まされることなく、心地よくデザートを頂きました。
旬のフルーツが乗ったりしてもいいかもしれません。
お酒が余り得意ではなく、居酒屋さんという業務形態をなるべく避けていたため、こんなに野菜好きの気持ちに沿ったメニューを取り揃えているお店が合ったとは、驚きでした。
ご馳走になるのでいそいそと出掛けて行ったのですが、思わぬ発見で嬉しかったです。
こちらのかこいやさんは、全国展開しています。
古民家を再生した内装が落ち着ける雰囲気で、個室がたくさんあるのでゆっくり話すにもちょうどよいです。
また、食材へのこだわりがあり、きき酒師と焼酎アドバイザーが商品ラインナップや仕入れ、鮮度管理を行っていたり、産地直送の鮮魚を仕入れることを自慢としていたり。
特に野菜については記載がありませんでしたが、隠れたこだわりがあるのかなと期待しています。
ラ・トマトは、全然知らなかったのですが、All Aboutの記事を読むと2004年にはすでにあったようです。
当時は小売をしていなかったとのことですが、今はネットでも購入できるようです。要望が多かったのでしょうか。